こんにちは、リョウマです。
ノムさんこと野村克也さんの野村ノートについて紹介します。
この本は、野村さんが阪神監督のときに記した「ノムラの考え」を
ベースに、監督としての在り方、その原則をまとめたものです。
野球だけでなく、人生において役立つ内容もあります。
目次
野村克也とは
現役時代
1954~1980年までの27年間プロ野球選手としてプレーしました。
なんと45歳までプレーしています。その年齢までやることがすごいですが、成績も異次元です。
捕手でありながら、首位打者1回、本塁打王9回、打点王7回獲得しています。
そして、三冠王も1回獲得しています(そのときの成績が.320 42本 110打点)。捕手では唯一の三冠王です。
出場試合歴代2位の3017試合も賞賛すべき数字だと思います(1位は谷繁選手です。谷繁さんすごい)。
監督時代
南海:1970~1977年 プレーイングマネジャー 8年で優勝1回
ヤクルト:1990~1998年 9年で優勝4回、日本シリーズ優勝4回
阪神:1999~2001年
楽天:2006~2009年 2009年には球団初のAクラス2位
私は楽天監督時代しか知りませんので、ヤクルトのときにこんなにも優勝していたことに驚きました。
阪神、楽天では優勝できませんでしたが、その後阪神は2003年、楽天は2013年に優勝しています。この優勝は、ノムさんが土を耕し、種をまいてくれたことでできたものだと思います。ちなみに、星野監督を阪神の監督に推薦したのはノムさんです(このことについても本書で触れられています)。
内容
特に気になった内容3つに絞って紹介します。
4つの打者タイプ
打者が共通してもつテーマは以下の3つがある。
- 変化球への対応の仕方
- 内角への苦手意識の克服
- 特殊球(フォークやチェンジアップなどマークしないと打てない球種)への対応策
この3つのテーマから生じる打者のタイプは、以下の4つに分けられます。
タイプ名 | 特徴 | 例 |
A型 | 直球に重点を置きながら、変化球にも対応しようとする。 | 日本人の多く。 これで結果を残せるのは、イチローや松井秀喜のような天才タイプのみ |
B型 | 内角か外角、打つコースを決める。 | 強打者が一時的にとる |
C型 | 右翼方向か左翼方向か、打つ方向を決める。 | 騙し 元木大介 古田敦也(場面による) 桧山進次郎(場面による) |
D型 | 球種にヤマを張る | 外国人打者が追い込まれるとよく使う |
この4つのタイプを使い分けてくるため、それを読み取るのが捕手に求められる高等技術である。
私も少し野球をしていましたが、こんなこと考えたこともなかったです。全部に反応しちゃうんですよね。今後野球をプレーする予定はないので、パワプロに活かしていこうと思います(笑)
3つの配球
配球は以下の3つに分けられます。
- 打者中心
- 投手中心
- 状況中心
①打者中心
相手の弱点を突いたり、反応を見て洞察する。技巧派投手の考え。
②投手中心
「自分のピッチング」をするというやり方。打者より投手の力がまさっていると判断した時の組み立て。エースでこそ成り立つ。
③状況中心
点差やイニング、走者の状況によって考える配球。併殺・三振・ポップフライで打ち取りたいなど、ピンチを切り抜けるための組み立て。
リーダーについて
リーダーはこの3つを念頭に置かなければならない。
- リーダーいかんによって組織全体はどうにでも変わる
- リーダーはその職場の気流にならなくてはならない
- リーダーの職務とは「壊す・創る・守る」
①は、器(リーダー)が四角ければ四角、丸ければ丸となるようにリーダー次第でどうにでも変わるということ
②は、自分が率いる人間を巻き込むことができるかということ。ひとりひとりに仕事の意義を感じさせ、興奮させる。感奮興起。
③は、壊す(旧価値社会の破壊)→信長、創る(新価値社会の建設)→秀吉、守る(維持管理)→家康、この3つを組み合わせること。
この中でも、②の「職場の気流にならなくてはならない」が気になりました。周りを巻き込むことが苦手なので、そういう風に全体の士気をあげれるひとに憧れがあります。
日本ハムの栗山監督は意義を感じさせるのが上手いのではないかと思います。メジャー志向だった大谷選手を入団させたのも、栗山監督のこの力が効いたのでしょうね。
最後に
野村克也さんの「野村ノート」を紹介しました。
今回取り上げたこと以外にも、短期決戦での戦い方、野村再生工場、江夏さん・江本さん・門田さんという一癖も二癖もある選手とのエピソードなど、興味深い内容がたくさんあります。ノムさんの頭の中をぜひ覗いてみてください!
最後に本書の中で気に入った言葉を紹介して、お別れとさせていただきます。ありがとうございました!
「不満をもっているということは、裏を返せば理想を描いているということでもある。理想と現実が重ならないから不満をいい、ぼやくのである。」